株式会社ソラコムがお送りする「IoT事例-ビジネスの最前線-」。今回は、各種現場センサーをそのまま活用できる遠隔モニタリングシステムをご紹介します。

 

【この記事でわかること】

  • 環境・社会インフラ・構造物などの総合検査サービスを展開する中外テクノス株式会社
  • IoTでさまざまな現場に設置した各種センサー情報をリモートから確認できる遠隔モニタリングシステム「CEEMS」を開発・提供
  • 今後は上下水道といったインフラ設備、中小規模の各種プラントへの応用や農業など新たな分野への展開なども視野に入れる

 

【SORACOM活用のポイント】

  • 既存のセンサーを置き換えることなく、IoTに特化した通信で現場データをクラウドに収集・蓄積・可視化までワンストップで可能に
  • わずか2週間で遠隔モニタリングシステムを開発

導入の背景

現場の環境データを安価にモニタリングできるシステムを提供したい

総合検査サービスの中外テクノス株式会社は、全国で環境・社会インフラ・構造物などの調査・計測や、コンサルティングおよびソリューションを提供しており、各種センサーを現場に持ち込み、現場のデータを計測・収集しています。

「現場によってさまざまなセンサーを使い分けています。例えば、建設工事では騒音・振動や粉塵、風速・風向など、工場設備では圧力や流量などの多様なセンサーを用いて計測します。設置するセンサーは、監視制御装置にケーブルをつないでデータを集め、管理棟などで監視していました。しかし、毎回ケーブルの敷設から実施するのは人的にも経済的にも負荷が大きいため、IoTを活用することにしました」(中外テクノス 常務取締役 有田明人氏)

しかし、既存のデバイスを活用した自由度の高いIoTサービスがなかなか見つからず難航したといいます。

「デバイスからクラウドにつなげられるオールインワン型サービスはいくつかあったのですが、センサーをつないだゲートウェイ側の設定が変更できない、ダッシュボードの柔軟性が低いなど、当社が求める機能の実現が難しいと、一度はシステム導入自体がとん挫しました。

その後、紹介されたのがIoTプラットフォームSORACOMです。SORACOMのサービスのカスタマイズ度の高さ、求める機能の実現の簡単さ、サポート力の高さに、採用を即決しました」(同社 経営戦略本部 課長補佐・尾崎徳生氏)

実現したサービス

汎用性の高い遠隔モニタリングシステムを、わずか2週間で完成

中外テクノスが開発した遠隔モニタリングシステム「CEEMS」の構成は、とてもシンプルです。現場のセンサーから自社開発したIoTゲートウェイに集めたデータを、SORACOM IoT SIMによるセルラー通信でIoTプラットフォームSORACOMのクラウドに送信。蓄積したデータをダッシュボードで可視化しています。

 

「インフラサービスが一式で提供されているため、IoTゲートウェイの開発のみでシステムが実現できました。また、IoTゲートウェイが自社開発できたため、他のセンサーへ応用も容易でした」(尾崎氏)

「計画のとん挫から一転、柔軟にカスタマイズできるSORACOMのサービスと手厚いサポートのおかげで、担当者2人が2週間でシステムを完成させることができました」(尾崎氏)

今後の展開

多分野への応用や新規分野での実験的活用も活発化

SORACOMを用いた遠隔モニタリングシステム「CEEMS」は汎用性が高いため、多くの分野で活用できると、有田氏は言います。

「今後は上下水道などインフラ設備や中小規模のプラントでのモニタリングでも応用できると考えています。水質やタンクの水位、流量や圧力などのセンサーデータを遠隔から把握できるようになれば、業務効率が大幅にアップするでしょう。最近では、バイオマス発電関連の燃料の水分量のモニタリングなども手がけています」(有田氏)

中外テクノスでは、顧客からの要望で実験的なプロジェクトを発足させる取り組みにも注力しています。例えば農業分野では、獣害被害防止に遠隔モニタリングシステムを取り入れる実証実験を行っています。

「SORACOMを活用することで、IoTゲートウェイ側の仕様を変更するだけで同じ仕組みを横展開できるため、新しい分野へのチャレンジの障壁がぐっと下がったのはありがたいですね」(尾崎氏)

 

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