株式会社ソラコムがお送りする「IoT速報 – ビジネスの最前線」。今回は、長年にわたり電力インフラを支えてきた大崎電気工業株式会社が、SORACOMを活用して、小規模ビルや雑居ビルでも手軽に導入できる遠隔検針サービス「らくらく検針® 」を開発。人手不足やDXニーズの高まりに応え、通信・クラウド連携を備えた次世代のエネルギー管理ソリューションを実現した事例をご紹介します。
【この記事でわかること】
- 雑居ビルや小規模施設でも高まりつつある、遠隔検針への潜在的ニーズ
- 大崎電気工業が提供する、1台から導入できる自動検針システム「らくらく検針」
【SORACOM活用のポイント】
- 複数のキャリアに対応する「SORACOM IoT SIM」の利用で、全国で広いカバレッジ
- わかりやすい画面で、スムーズに回線管理できるSORACOMユーザーコンソール
- SORACOMのサービスを活用し、デバイスとクラウドの連携を短期間で安全に実現
導入の背景
小規模施設の“検針の手間”をデジタルで自動化
大崎電気工業は、80年以上にわたり電力インフラの計測機器を開発・提供してきた企業です。これまで主に電力会社向けに電力量計(スマートメーター)を供給してきましたが、近年では小規模の事業者向けにも提供範囲を広げています。
雑居ビルや商業施設では、オーナーが各テナントごとに検針メーターで使用量を確認し、料金を算出・請求する運用が今も広く行われています。こうした作業は手間がかかり、オーナーの負担となっていました。大型ビルでは遠隔や自動検針の導入が進んでいましたが、小規模ビルでは従来の遠隔検針システムに必要な装置や工事・設定等の導入コストが課題となり、普及が進みにくい状況でした。管理の現場からは、検針の遠隔化や自動化を望む声が多く寄せられていました。
近年では、人手不足や高齢化、企業のDX推進などを背景に、このような施設からの再相談も増えつつありました。このニーズに応えて開発されたのが、自動検針システム「らくらく検針」です。
実現したサービス
手軽に簡単に導入できるスマート検針

「らくらく検針」は小規模ビルのオーナーや管理者が、最小限の機器と工事で1台から導入できることを目指して開発された、遠隔検針ソリューションです。設置は通常のメーター交換と同程度の作業で完了し、建物全体のネットワーク敷設や専用の装置による構築を行う必要はありません。
自動でデータが収集・記録され、遠隔地からでもリアルタイムで電力量を把握できるようになり、検針や請求業務の省力化が実現しました。管理画面も直感的でわかりやすく、テナントごとのメーター使用状況の把握や、履歴データの可視化も可能です。導入しやすい手軽さと柔軟さが評価され、着実に採用が広がっています。


「らくらく検針」で採用されたのが、IoTプラットフォームSORACOMです。SORACOM IoT SIMは、低消費電力の通信規格LTE-Mに対応しており、国内でも複数のキャリアのSIMを選択できる「マルチキャリア対応」です。そのため、全国での広いカバレッジを必要とするソリューションに適しています。
メーターで収集されたデータは、CO2・エネルギー管理プラットフォーム「O-SoL(オーソル)」に連携され、オーナーが利用できる検針や日報などの管理ツールを提供しています。このクラウド上のシステムとの連携にSORACOMのサービスを利用し、デバイス側での開発工数も削減し、短期間での製品化を実現しています。この仕組みは、安全性やメンテナンス性にも配慮した設計になっています。
開発にあたっては、既存のメーターや関連システムといった資産を活用することが要件の一つになっていました。クラウド連携を前提とした設計となっているSORACOMのサービスにより技術的な課題を解消し、デバイスからクラウド上の自社システムへのスムーズな連携を実現しました。
また、SORACOMのユーザーコンソールも、運用面で役立っています。回線の開始・休止といったオペレーションや、現場毎の通信状況の確認に活用するほか、メーターの製造番号とSIM IDを紐付けて管理することで効率化を推進しています。
開発チームのメンバーからは、「管理や設定の画面がわかりやすく、非常に使いやすい」という声もありました。大崎電気工業にとっては、技術的なチャレンジも多いプロジェクトでしたが、SORACOMを使ったことで、スピーディーに開発を進めることができたといいます。
今後の展開
検針以外の電力計測ニーズも視野に
小規模検針システム「らくらく検針」はリリースから1年以上が経過し、その利便性から料金取引など従来の検針用途にとどまらず、幅広い分野への関心が広がっています。実際に、空調など一部設備のみの使用量の測定や、太陽光発電、蓄電池、EV充電の管理など脱炭素の取り組みの拡大に伴い新たな計測ニーズのお問い合わせも増えています。
今後は多様なシーンでの運用に向けて、通信機能を活かした工事後の動作確認のリモート化や、開閉・制限の遠隔管理機能などの拡充も予定しています。
大崎電気工業では、検針分野の知見をより多くの方にご利用いただけるよう、「らくらく検針」のソリューションを、お客さまのフィードバックを軸に継続的に進化させ、その機能と活用範囲を広げていく予定です。
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