株式会社ソラコムがお送りする「IoT速報-ビジネスの最前線-」。今回は、株式会社OWL-TY(オウルティ)がIoTで実現した車やバイクの盗難対策デバイス「POLARISS.NET(ポラリス)」をご紹介します。

【この記事でわかること】
・洋服店を営む株式会社OWL-TYの代表・田中裕喜也氏が、IoT未経験から「愛車の盗難対策デバイス」を企画してサービスを開発
・IoTを活用し盗難検知のほか、盗難発生時はリアルタイムで愛車の位置情報をマップ上で追跡可能に
・自動車販売代理店からも大きな反響が寄せられ、今後はユーザー間で愛車を相互に監視し合う機能も付け、盗難の抑止へ

【SORACOM活用のポイント】
・提供されている管理画面の利用で、通信回線管理部分の開発が不要に
・SORACOMのサービスを活用し、マイクロソフトのクラウドサービスMicrosoft Azureの認証情報を保持させ、「POLARISS.NET」の各種操作がLINE経由で行えるように

導入の背景

コロナ禍での車・バイクの盗難急増で、対策デバイスを構想

株式会社OWL-TY(以下、OWL-TY)は、神奈川県で洋服店を営んできた企業です。代表取締役を務める田中裕喜也氏が「今までIoTに触れたことがなかった」と語るほど、IoT開発とは遠い事業でした。今回ご紹介する盗難対策デバイス「POLARISS.NET」を開発するきっかけは、コロナ禍で増えた「車・バイクの盗難」でした。

コロナ禍で中古車市場が暴騰し、車・バイクの盗難が急増するという問題が起こりました。田中氏は車やバイクなど無類の乗り物好きで、お客様との会話の中でも盗難の話題が増えていると実感し、大きな社会問題になると確信。解決するサービスを構築しようと、IoTを活用した盗難対策デバイスの開発に挑むことになりました。

SORACOMのサービスに背中を押され、初心者からIoT開発に挑戦

構想の実現性についてリサーチを進めたところ、既製品をうまく組み合わせることで自分でも開発にこぎつけられるかもしれないと思えたといいます。

「『自分にもできるかも』と思えた一番の理由はSORACOMでした。回線や端末を管理する機能まで持っていて、開発が最も難しそうな部分が製品化されていると感じました。記事や製品情報も専門用語が少なく、初心者にもわかりやすく書かれていて、SORACOMを使えば、盗難対策デバイスを実現できそうだと思えました」(田中氏)

そこで調べた情報も踏まえながら、簡単な要件定義を実施。欲しい機能や必要な機能を絞り込んでいきました。そして、プログラム構築を担ってもらうベンダーを自力で開拓。プロジェクトへの協力を依頼し、開発がスタートしました。

実現したサービス

愛車のリアルタイム追跡が可能な盗難対策デバイス「POLARISS.NET」

構想から約2年を経て完成した「POLARISS.NET」は、セルラー通信で現在地を取得し、盗難時の迅速な通知と地図上でのリアルタイム追跡が可能な盗難対策サービスです。

直感的に使えるシンプルな仕組みで、端末を車やバイクに置き、駐車場からGPSが監視する範囲(ジオフェンス)を50・70・100mの3段階から選んで設定するだけ。あとはサービスのLINE公式アカウントを友達登録しておけば、1〜12時間に1回位置情報を取得できるほか、愛車が監視範囲外に出ると盗難通知がLINEに届く仕組みです。

盗難を検知すると、位置情報の取得頻度を自動で2分半に1回の頻度へと切り替えます。サービス利用者はLINEからGoogle Mapにアクセスし、マップ上で盗難に遭った車の現在地と移動ルートを確認できます。自分の愛車が盗まれたらとリアルに想像したからこそ、盗難発生時の状況を逐一確認できるような仕組みを構築したのです。

今後の展開

「POLARISS.NET」を盗難防止のプラットフォームへ

「POLARISS.NET」は、車の販売代理店などからも大きな反響があり、新たな機能追加への要望も複数寄せられています。田中氏は今後、ユーザーにとってより使いやすい機能を開発・実装し、盗難防止のプラットフォームとして成長させたいと意気込みます。

「私は、『POLARISS.NET』で車・バイクの盗難を撲滅したい。そのためにも、攻めの盗難対策を行えるようにしたいと思っています。今後は盗難発生時のリアルタイム追跡だけでなく、ユーザー間の相互監視機能なども付けていくつもりです。当社サービスが車やバイクを愛する多くのオーナーにとって当たり前の存在となり、盗難を未然に防ぐ圧倒的な抑止力になれたら嬉しいです」(田中氏)

最後に、全くの未経験ながらIoTを活用した盗難対策デバイスを実現させた田中氏に、未経験からIoT製品開発に挑む際の考え方や心構えについてメッセージをいただきました。田中氏は「とにかく、まずは一歩踏み出してみることが大切」だと熱弁します。

「どんな方でもIoTの開発に挑戦できると思います。今はIoTに取り組みやすい時代で、ゼロからイチを生み出す必要はなく、現在ある製品のうまい組み合わせ方を考えるだけで、十分に新しい製品を開発できるのです。私の場合は、自分が想定していた労力の10分の1で開発に着手できた感覚がありました。まずはとにかく、思い描いた製品の実現に向けて動いてみてください」(田中氏)

株式会社OWL-TY

株式会社OWL-TY

代表取締役 田中 裕喜也氏

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