IoT 導入の背景

鍵の受け渡しや日程など調整ごとが多い不動産の内覧

賃貸・新築・中古など非常に多くの物件が取引される不動産市場。最近では当たり前の様に不動産ポータルサイトなどで物件情報を事前に閲覧できるようになりましたが、最終的には必ずお客様が物理的にその物件へ伺い内覧をします。
そのプロセスでは、各エリアに配置された営業拠点スタッフが本契約の前に車や徒歩でお客様を実際の物件にお連れして内覧して頂くことが一般的です。

しかしながら、多忙な営業スタッフにとって営業所から物件までの移動やお客様への「鍵」の受け渡しの対応などは稼働効率に大きく影響するものでした。

IoT 導入の課題

スマートロックと内見予約システムで、オンライン鍵を発行

株式会社ライナフの「スマート内覧」は、新規、既存物件を問わず、後からでもドアに取り付け可能なスマートロックと、スマートロックの開閉信号を送ることができるタブレット型ゲートウェイとで実現されるシステムです。三菱地所などの大手不動産会社も利用しています。

内覧を希望するお客様は、パソコンやスマートフォンで内覧時間を予約します。すると、「スマート内覧」システムから鍵の代わりになる、スマートロックに開閉信号を送るURLが発行されます。あとは、指定時間に物件の部屋の前まで行き、そのURLにアクセスするとインターネット経由でドアを開閉することができます。スマートフォンをお持ちでない場合でも、ガラケーの音声経由で鍵を開閉することができます。

更に、部屋の中におかれたタブレットは、ゲートウェイとしてWeb上のシステムと、スマートロックをつなぐだけではなく、物件情報を提供したり、仮契約をする為の簡単なご説明機能を有しています。

「スマート内覧」を導入すれば、不動産管理会社は、内覧時の営業スタッフの同行と物理的な鍵の受け渡しを効率化する事ができます。

SORACOM が選ばれた理由

少量のデータ送信に最適な従量課金モデル

空室の期間限定で、しかも空き部屋という本来インターネットなどのインフラが整備されていない場所に「スマート内覧」を設置するためには、モバイル通信が最適です。

必要な時に必要なだけセルラー回線を購入、データ通信量は従量課金という料金プランは、データ通信量の少ない「スマート内覧」の用途に最適でした。1枚から、1日単位で契約できるという契約の柔軟さもスタートアップにとっては使いやすい点です。また、IoTシステムでは、トラブルがあった場合、クラウド・通信・デバイスのどこでトラブルが起きているのか、トラブルの原因が特定しにくいケースもあります。その際は、ユーザーコンソールで、SIMごとの通信状況をオンタイムで確認できることが、トラブルの切り分けに役立ちます。加えて、SORACOMのサポートデスクは回答も早く、セミナーやハンズオンも開催しているので、新しく入ったスタッフも、IoT開発に早く慣れる事もできました。

導入の効果

固定ネットワーク敷設不要ですぐに導入可能

モバイル通信搭載にしたことで、「スマート内覧」の設置がスムーズになりました。「スマート内覧」導入企業も増えています。

現在はSORACOM Airの通信で、30分から60分に一度送られる鍵の開閉の信号や、数分に1回送られるWebとスマートロックを常時通信できる状態にするための信号の送受信をしています。

将来的には、もっと多くのデバイスを出荷する事になります。その際には、SORACOMが提供しているAPIを利用しプログラムを開発すれば、SIMの通信の開始・休止を自動化することで、出荷作業を効率化することができます。また、よりセキュリティを求められるケースでは、プライベートネットワークを構築することができるSORACOM Canalも利用し、お客様に提供することも視野に入れています。

今後の展開について

あらゆる空間の時間管理をスマート化できる

「スマート内覧」は、そのイノベーティブな発想を評価され、2016年にはグッドデザイン賞を受賞しました。

最近は、お客様側から、「同じシステムでこういう用途に応用することはできないか?」といった問合せも増えてきているそうです。空間の時間枠での管理の観点で、「スマート内覧」に続き、すでに「スマート会議室」をサービス開始しました。ライナフは、世の中のあらゆるスペース管理を効率化していけるよう、サービスを拡充・展開していきます。

株式会社ライナフ

株式会社ライナフ

株式会社ライナフ
チーフWebプログラマー 椎名氏
営業 川村氏
インフラエンジニア 志田氏

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