株式会社ソラコムがお送りする「IoT速報-ビジネスの最前線-」。今回は、弁当・惣菜販売店を営む株式会社 上間が、防犯と業務効率化を目的に導入した、ソラコムのクラウド型カメラサービス「ソラカメ」の活用事例をご紹介します。

【この記事でわかること】
・以前使っていたクラウドカメラサービスの終了に伴い、ソラカメを導入。軽量かつ起動開始までのスムーズなサービス設計で、設置作業時間を大幅に削減
・ソラカメを店のレジ周りや工場の作業現場に設置することで、防犯や業務オペレーションの効率化に活用。スマートフォンアプリから確認できるUIの使いやすさで、店長や工場の管理担当者が活用中
・ビデオ通話のような双方向コミュニケーションにも活用。蓄積された映像データをもとに、接客サービスの改善や入店客数予測システムへの応用も検討中

【ソラカメ活用のポイント】
・ソラカメの軽量設計で簡単に設置。複数画面の同時表示と常時録画機能も重宝
・リーズナブルな価格設定により、既存のクラウドカメラよりも大幅にコスト削減が可能
・リアルタイムでの映像確認と迅速なダウンロードが可能で、防犯対応もスムーズに実現

導入の背景

店の防犯と業務オペレーション確認を目的に、クラウドカメラを導入

沖縄県で事業を営む株式会社 上間は、郷土料理・沖縄天ぷらをはじめ、弁当や惣菜を提供する「上間沖縄天ぷら店」を運営しています。”食を通して沖縄の文化を守り、伝え、発展させていく”理念のもと、県内で8店舗を展開しています。

同社が現在のような多店舗展開を始めたのは、2013年頃のことです。基幹店舗から遠く離れた場所に2店舗目を出店するにあたり、防犯および業務オペレーションの確認を目的に、Webカメラを導入しました。当時導入したクラウドカメラサービスは2024年4月に提供終了が決定し、新たなカメラの導入が急務となりました。

これまで合計14台のカメラを使用しており、すべてを新調するには大きなコストがかかることが懸念されました。また、約10年間利用していたため、店舗や工場の管理者が使い慣れた使用感と大きく異なるサービスへの切り替えは難しいという課題もありました。

そうした前提のもと、様々なクラウドカメラを比較した結果、UIや操作性が以前のサービスに近く、機能と価格のバランスが最適だったソラコムのクラウド型カメラサービス「ソラカメ」を選択。ソラカメは複数台の映像の同時表示や常時録画機能を備え、月額費用も前サービスと変わらない上に、1台あたりの導入コストが以前の10分の1に収まることが決め手となり、導入が決定しました。

導入の結果

ソラカメ導入で設置作業が劇的に簡便化

「ソラカメを導入して最初に感じたメリットは、設置の簡便さ」だと語るのは、取締役社長の上間園子氏。これまで使っていたサービスでは、カメラを1台設置するのに最低でも2名を必要とし、2時間ほどの時間がかかっていたといいます。

「ソラカメは軽いため、設置が本当に楽でした。店舗のレジ周りや裏側の作業場、工場の作業現場の天井にカメラを設置しているのですが、私1人で15分もあれば設置が完了し、天井に特別な補強も必要ありませんでした。カメラの起動と設定もスムーズで、設置してから実際にカメラを稼働させるまでに30分ほどの時間で済んでいます。これなら店舗改装の際も、取り外しと移動が楽だなと感じました」(上間氏)

様々な機能で、場面に応じた最適な使い方が可能に

ソラカメで撮影した映像はすべてクラウドに保存され、スマートフォンアプリやPCから簡単にアクセスできます。上間沖縄天ぷら店では現在、以前のサービスを使っていた頃と同様に、店舗の店長や工場の管理者がリアルタイムないし録画で店舗や工場の映像を確認。オペレーション状況や入店客の動向を把握し、スタッフの配置や動線の最適化を日々検討しています。

また、ソラカメを防犯カメラとしても利用していることから、まれに蓄積した動画データを警察に提出しなければならないことがあるそうです。その際、15分ほどの動画データを素早くダウンロードできるようになったことも、メリットの1つとして実感しているといいます。

さらに、ソラカメを介した双方向の音声コミュニケーションにもメリットを感じていると上間氏は語ります。
「通常、こうしたWebカメラは、管理者側から音声を発信することはできても、映像に映っている側の声は聞けない仕様になっているものが多いんです。しかし、ソラカメはビデオ通話のように使えますので、例えば店舗に電話がつながらない時などにスタッフと連絡を取るために、双方向の音声コミュニケーション機能を活用することがあります。ソラカメは時と場合によって柔軟な使い方ができるため、本当に便利だなと感じています」(上間氏)

今後の展開

今後も選ばれるお店であり続けるために、ソラカメをサービス向上に役立てたい

現在、上間氏はソラカメに蓄積された映像データについて、AIを活用した入店客数予測システムの構築や、接客サービスの維持・向上に役立てられないかと検討しています。

「昨今のインフレで原材料費や光熱費が高騰していることから、商品の値上げをどうしても検討せざるを得ない状況です。なるべく無駄なコストを削るために店舗の業務効率化は必須ですし、もし値上げをしてもお客様に私たちのお店を選んでもらうためには、良質な接客サービスという付加価値をつけるほかありません。カメラで撮影した映像を後日確認し、各店舗のスタッフに接客の良し悪しをフィードバックする資料としても活かせるのではないかと考えています」(上間氏)

上間沖縄天ぷら店は今後、2024年度内に1店舗を新規開店し、2025年度以降も複数店舗を増やす計画です。新店舗へのソラカメの導入も検討されています。こうした事業拡大で同社が目指すのは、沖縄の文化や経済の発展です。

「私たちは事業を通じて、沖縄に暮らす人々の生活を豊かにしていきたいと考えています。今後もお客様に価値ある商品を提供し、沖縄全体で、みんなで豊かになっていくことができたらと強く願っています」(上間氏)

株式会社 上間

株式会社 上間

取締役社長  上間 園子氏

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